ルイヴィトンカップ

ルイヴィトンカップ 準々決勝 第1日 (11月12日)

準々決勝の初日はまたしても南西の風が20ノット以上吹き荒れる前線通過のスコールとなりました。明日から4−5日は良い天候が予報されている(良い風とは限らないが・・)ので、レース委員会は当初予定していた11月15日の予備日をレース日とし、13日から19日まで毎日1レース、合計7レースを予定しています。先に4勝したチームはその時点でマッチが終了します。11月20日は予備日になっています。

今日のマッチは明日に延期されますが、組合わせは下記の通りです。毎日、左右のエントリーが変更になります。

レース海面ロミオ
GBR70(ワイトライトニング)対 USA77(スターズ&ストライプス)
SUI64(アリンギ) 対 ITA74(ルナ・ロッサ)

レース海面ジュリエット
SWE73(オルム)対 FRA69(ル・デフィ)
USA76(オラクル)対 USA65(ワンワールド)

準々決勝の予想
GBRは予選ラウンドが終了した後、ワイトライトニングと新艇のワイトマジックでテスト帆走を繰り返し、その後、ワイトマジックとルール外に改造して速くした韋駄天とでテストしている間にワイトライトニングを改造して、最終的にはワイトライトニングの改造が良かったので、対スターズ&ストライプスは今までどおりワイトライトニングを使うことにしました。ワイトマジックはタンデムキールになっており、艇そのものが持つポテンシャルは高いかもしれませんが、乗り手が自信をもって扱えるほど、練習をする時間がなかったことも、今回で使わないという決断を下すことになった理由です。

対するスターズ&ストライプスは本来なら予選ラウンドの最初から使う予定にしていた2号艇を使います。この艇はアメリカでテストセーリングしている時にラダーが抜け落ち、進水から沈没してバウが大破したため、バウを作りなおし、修理し、傷だらけのままオークランドへ運ばれてきたものでした。細く箱型をした艇ですが、練習の時からテリー・ハッチンソンがステアリングをする場面が多くみられ、このラウンドも前回同様、ハッチンソンがスターティングヘルムスマンをつとめる様相です。デニス・コナーはオークランドで開催されていたエッチェルの世界選手権に出場し、7位になりました。ちなみに、ワールドチャンピオンになったのはイギリスのチルドレイ(GBRのメンバーではありません)で、優勝できなかったデニス・コナーを酷評して、「スターズ&ストライプスのルイヴィトンカップでの成績もエッチェルと同じく7位にならないように!」とくぎをさしているアメリカ・メディアもあるようです。新旧の戦いはどちらに軍配があがるのか、準々決勝のマッチの中で一番の見所です。

スエーデンのオルムは前回と同様に2号艇を使い、チーム編成もマイナーな変更にとどめています。フランスもFRA69のバウを改造して生き残りをかけますが、スキッパーをルク・ピロからフィリップ・プレスティに交代します。プレスティはソリング級でシドニー五輪代表(10位)でしたから、スエーデンの舵を持つヤスパー・バンクの手口にも慣れています。また、アフターガードにルク・ギルソー、ファブリス・ルベを入れて、ベテランアフターガードと若手クルーの背水の陣をひいてきました。フランスがスエーデンを破るようなことがあれば大番狂わせといえるもので、スエーデンは順当勝ちして敗者復活戦へ駒を進めるものと予想できます。

ワンワールドはUSA65を使います。番号からいえば1号艇ですが、ワンワールドのプログラムでは早めに2艇を建造し、両方を並行して調整してきました。95年のニュージーランドの時と手法は似ていますが、先に建造した艇ながら、ルイヴィトンカップ初登場の1号艇です。対するオラクルは予選後半に復帰したディクソンがスキッパーで、艇もそのまま、マイナーな改良を加えた状態で対戦します。ワンワールドの1号艇の性能が2号艇をどのくらい上回るものなのか。ワンワールド若干有利と思われますが、あたってみないとわからないのがこのマッチです。

予選をトップでいくアリンギは艇も同じ、顔ぶれもほぼ同じで登場します。対するプラダは2号艇のITA80と74でテストをしてきたものの、80を仕上げるだけの時間がなかったため、今回80を出してアリンギに負けるのはさけて、74を改良したもので戦います。予選ラウンドの前半は歯車がかみ合っていなかったプラダチーム内も土壇場に追いやられてまとまりを見せてきました。どうやら、ベルテリ氏がかなりデザインやボートの選択にも介入しているようで、前回まかせっきりにしていたデザインチームとは大幅に異なるようです。アリンギがプラダに負けるようなことがあったら大判狂わせですが、逆にプラダがアリンギを破るようなことが起ったら、プラダは一気にチャレンジャー候補にあがるだろうし、プラダの出遅れた開発プログラムが軌道にのったということがはっきりするのでしょうか。

レースは毎日13時05分に予告信号があがり、2海面、2マッチづつを行います。むこう4−5日間は良い天気になる予報ですが、風に恵まれることを誰もが願っています。先に4勝したチームが次へ進みますから、早ければ16日に準決勝へ進むチームとオークランドを去るチームが決まります。13日の天気予報は晴れ、南西の風15−20ノット。




ルイヴィトンカップの成績や3Dのレースシーンを見るサイト(英語、仏語、伊語)は下記のとおりです。
「ルイヴィトンカップを見るサイト」
http://www.louisvuittoncup.yahoo.com
http://www.americascup.yahoo.com
ここへ接続し、 Results で成績を見てください。

文・写真:斉藤愛子

※本WEBページ掲載内容の無断転載を禁じます。



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