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ルイヴィトンカップ ファイナル 1月15日
第3戦 アリンギが1分1秒差で勝ち
3戦目は最初から最後まで手に汗にぎる接線になりました。スタートのエントリーでポートから入ったアリンギがおとしてスターボードエントリーのオラクルの前を横切り、ずっとポートストレッチでのばしてからジャイブしてスタートラインへ戻ってくるという単純なプレスタートでしたが、オラクルは左側から出るプランをたて、アリンギはエントリー前のプランは左でしたが、途中で風が12度右にシフトしたため、右側から出ることを選びました。アリンギはジャストスタートで、オラクルが1秒出遅れたイーブンスタートでした。
1レグは17回のタッキングマッチになりましたが、今日はオークランドの典型的なシーブリーズ(北風)で、1戦、2戦目よりも波がなく、オラクルはタックしてもアリンギにひけをとりません。上マークは1艇身差があるかないかという接戦になりました。1下までのランではオラクルがアリンギをポートレイラインまで追い詰めようとしたのですが、アリンギのダミージャイブ(にせジャイブ)にだまされ、カバーをはずされてしまい、1下マークはアリンギが13秒先行して回航しました。
2上マークまではタックの少ないレグになりましたが、後半でアリンギがシフトに素直に右サイドへのばした時にオラクルはひたすら左サイドへ突っ込み、角度はよくなくてもより強い風の中を走ることに成功しました。マークへのアプローチはオーバーセールになりましたが、それでもアリンギに12秒さと肉迫します。
そして、問題の2下マークまでのダウンウィンドのレグに入りました。オラクルの艇上では、ダミージャイブにひっかからないようにしようと事前に対応を話しあう声が聞こえますが、オラクルはアリンギよりもややおとしぎみに走れるため、1回のジャイブで押さえる位置を確保しつつありました。今度はアリンギは先手を打ってジャイブしましたが、オラクルもついてジャイブし、先にスピンがはらんだというよりも、つぶさずにジャイブしたオラクルが風上突破で追い越しにかかりました。アリンギはそうはさせまいとラフィングして攻撃しましたが、結局風上突破され、先行したオラクルとの間に何度もY旗があがる接戦が続きました。このやりとりの間は全部がグリーンフラッグでペナルティーはありませんでしたが、2艇がジャイブした後に問題のラフィングが起りました。ジャイブしてポートタックになった後、クリアスターンからオーバーラップしたオラクルが風上艇のアリンギに対してラフィングをし、接触があったのですが、両方からY旗があがったこのケースでは風下のオラクルがペナルティーを受けました。風上艇が避けるために必要なルームと時間をあたえていなかったという判断です。その後、一度はアリンギが先行しましたが、じっくりおとしぎみのコースどりでオラクルはマーク手前でオーバーラップし、内側のルームを取りました。決勝が始まってから初めてオラクルが先行して下マークを回ると、オラクルはクローズホールドでもずっと左サイドをキープし、3上マークでは29秒差に開きました。ここでペナルティーターンを解除することもできたかもしれませんが、オラクルはダウンウィンドが速いので、フィニッシュ前までにもう少しリードを広げ、フィニッシュで解消するタックをしようと判断しました。
つきがあるのはアリンギかもしれません。3上マークを回ったコースの途中から風が弱くなり始め、先行するオラクルとの距離をつめます。オラクルは途中でスローダウンしてアリンギをひっかけにいき、相手にペナルティーをつけて、自分のペナルティーをちゃらにしようという作戦も考えましたが、アリンギはそれを警戒しながら、適当な距離をおいてオラクルについていきます。ペナルティーターンを上マークの手前で解消しておけば良かったと思っても、もう後のまつりで、オラクルはフィニッシュ前に必死のボートハンドリングで、ジェノアをあげ、スピンを下ろす体制に入ると、ディクソンの掛け声と同時にスピンダウン,上ってのタッキング動作、メンセールをだしてのベア。その間、観覧艇の目はスピンを張って、フィニッシュラインめがけて直進するアリンギに集まり、オラクルの回転するバウがラインに入るのが速いか、アリンギが速いかを見つめていました。一瞬、同着かと思えるほど、オラクルのバウはシャープにラインへ突き刺さりましたが、同時にアンパイアボートにはオラクルがフィニッシュマークにタッチしたためにもう一度ペナルティーという黄色の旗(スターボードエントリーの色)があがりました。2度目のペナルティーターンを終えてフィニッシュしたオラクルは1分1秒差で、3敗目になりました。
それにしても、今日のオラクルは生まれ変わったように元気でした。スタートからフィニッシュまで舵を持ったのはピーター・ホルムバーグで、スキッパーのクリス・ディクソンはタクティクスをコールしながら、艇全体に大声で情報と指令を出していました。オラクルではアフターガードのトマソ・キーフィー、エリック・ドイル、ナビゲーターのイアン・バーンズが情報を出し合いながら作戦を進めていくわけですが、ディクソンが舵を持っている時よりも、ディクソン自身が周囲をみながら作戦に参加している時のほうが決断が早く、それがマッチレースの展開を早くしている要因になりました。特にランでレイラインと相手の動きを先手をとって封じていく攻め方やアリンギを上回るジャイブのボートハンドリングには正直いって驚きました。ペナルティーを受けたラフィングが致命傷になりましたが、ケースの後にアリンギの艇上では「オラクルがじっと我慢してマークへ向かって走っていたとしても、同じように内側をとられただろう」、と、あの場面で無茶しなかったら結果は変わっていただろうと判断していました。
オラクルは得意な風域になれば速いということがわかりました。そして、1日の休みの間にクルーワークとチームワークを整理整頓した結果、このまま負けるわけにはいかないという意地を見せてくれました。アリンギの3勝、オラクルの0勝にはかわりありませんが、明日も午後からのシーブリーズが予報されており、今日と同じパターンになると、勝負はまだ、わからなくなりそうです。

スタートはイーブンながら、いつものようにおさえこまれないオラクルに期待が
集まります。
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生まれ変わったようなオラクルの走りに観客から歓声があがります。アリンギの
ラフィングにもバッチリ反応して、見事に風上突破をしました!
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問題のラフィング。このまま辛抱して、マークで内側をとればよかったのに・・
・・悔やんでも仕方がありません。オンボードオブザーバーはオラクルが後ろから
オーバーラップしたのを正確に伝えています。ラフするのがちょっと早すぎた・・・
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