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スター級は1911年にアメリカで設計された二人乗りのキールボートで、1932年からオリンピック種目になっています。古い艇種ではありますが、時代とともに進歩してきたクラスです。オリンピックから2回はずれたのですが、2回とも復活しためずらしいクラスでもあります。2度目にはずれたのは今回のシドニー五輪でしたが、いつのまにか復活していたという不思議なクラスです。
※写真1
乗り手の合計体重を計算する複雑な公式があり、スキッパーとクルーの体重を単に合計するだけでなく、スキッパーの体重に対してクルーの体重の割合というのが決まっています。100kg級のセイラーが二人で乗るボートです。日本からは東京オリンピック以来、参加していません。
※写真2
メンセイルが巨大なのが印象的です。その割にブームが低く、タッキングやジャイビングのたびに乗り手がコックピットの中に沈むような感じで引っ込みます。ジャイビングではブームが素早くかえりますから、頭が残ってしまうとギロチンのようではっとします。
トップクラスのセイラーの中ではボートスピードの差が少ないので、レースタクティクスとパワーが勝負になります。スピンネーカーはなく、ジブセイルをダウンウィンドではウィスカポールを使って張ります。クルーは足かせにぶらさがるような格好でハイクアウトします。
※写真3
シドニーでメダル候補にあがっているのは地元オーストラリアのビーシェル・ジャイルス組、アメリカのレイノルズ・リエダール組、ブラジルのグラエル・フェレーイラ組が過去いメダルを取り巻くってきました。グラエルはアメリカスカップのプラダ(イタリア)チャレンジでタクティシャンをつとめましたが、オリンピックには本国のブラジルから出ます。
ベテラン3チームに食い込もうと必死なのがイギリスのウォーカー・コベル組とドイツのピケル・オーラッハ組です。ウォーカーは470男子でアトランタの銀メダリストですが、その後、スキッパーであったジョン・メリックスが交通事故で他界してしまいました。スター級に乗り換えて時間は短いのですが、頭の良いセイリングを見せます。ピケル・オーラッハ組はこの1年で赤丸急上昇のチームでドイツの本命といわれていたチームを撃破してのオリンピック代表です。
この5隻に食い込んでくる可能性があるのはイタリアとスエーデンでしょうか。シドニーではイギリスあたりがきそうな予感がしています。
※写真4

(※写真1)
キールウィーク最終日のスター級のレース。
(※写真2)
若手ナンバーワンでオリンピックでもベテランを切り裂くイアン・ウォーカー。ケンブリッジ大学のヨット部ではキャプテンでした。
(※写真3)
今年のヨーロッパで流行している坊主頭はドイツのマーク・ピケル。
(※写真4)
プラダで自信満々のタクティシャンをつとめたトーベン・グラエル。
文・写真:斉藤愛子
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