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今日は春先のシドニーで吹く海風がシドニー湾の中へ向かって流れ込んでいく様子をミドルメッドの崖のてっぺんで見ていました。日中は真夏のごとく暑いシドニーでも朝晩は気温が15度くらいまで冷え込みます。内陸の気温、南太平洋の水温、どちらも夏にはなりきっていないため、海風は吹いてもそれほど強くならずに吹き終わってしまいます。今日はその典型でした。

レーザーの鈴木
写真1:レーザーの鈴木

12時のスタート時はどの海面も風が弱く、レースができませんでした。そして、最初にスタートをしたのは湾外のE海面でレースだった470男子、女子です。
北から北東に変化する海風が発生する場所でのレースはポルトガルが安定したレース運びで4レースを終えた時点でこれといったミスがありません。オーストラリア、フランス、イギリスが続きますが、どのチームも1つは高得点をかかえています。浜崎・宮井組は1マークでの順位は良いのですが、ケースで720度をしたり、レースが上手にまとめられず、苦戦しています。

470女子は失敗レースのないドイツが1位、ニュージーランド、アメリカと続きますが、どのチームも10番代後半を1つかかえています。19艇しかエントリーがありませんから、メダル狙いはシングルでかためていく必要があります。オーストラリアは第4レースで崩れ、アップダウンが目立ちます。重・木下組は安定して堅い走りで、5位にあがりました。

湾外の北側ではトルネードが2レースを行いました。金メダル候補のオーストリアが確実な走りを見せて、独走体制を作りはじめました。第6レースではニュージーランドがトップをとりましたが、総合では2位オーストラリア、3位フランスと強豪が安定しています。イギリスとニュージーランドがここへ割りこめるかが見所となってきました。

次にレースが始まったのは湾の出口に近いD海面の49er級でした。北からの弱めの風で1レース、北東に回った中風で2レースを行いました。
49erは17艇でのレースですが、3周回る間に上下の入れ替えが激しく行われます。上位をしめる選手でも中盤以下でマークを回るとなかなかあがることができません。アメリカ、フィンランド、イギリス、スペイン、オーストラリア、ドイツなど上位7艇が10点差でひしめいています。今日で半分の8レースを終わりましたが、まだまだ予想がつきません。
中村・佐々木はスタートで出遅れが目立ち、自分のコースを引かせてもらえていません。疲労もあるようですが、もうひと踏ん張りに期待したいです。

C海面はレーザー級とヨーロッパ級でした。風が海面の片側ずつ吹きぬけるような場面が多く、ロバート・シェイド(ブラジル)が第3レースで23位をとり、昨日1レースをくずしたベン・エインスリー(イギリス)と足並みをそろえてしまいました。どうやら、アトランタからずっと続いているロバート対ベンの戦いが始まったようです。ポルトガル、オーストラリア、スエーデンが堅くその後に続いています。
鈴木はよく頑張って22位にあがりました。第1レースの40位が消えると、もっと上位を狙えます。

ヨーロッパ級は安定した走りのロバートソン(イギリス)がトップですが、アトランタ金メダルのロウグ(デンマーク)が昨日の失敗を取り戻す見事な走りで女王健在な姿を見せました。オランダのマタイスは今日も1レースを失敗しており、最後に2レースカットになるとしても、明日からミスは許されない状況に追いやられました。佐藤は風を今ひとつつかめず、今日は元気がありませんでした。レーザーとヨーロッパは明日がレイデーになります。

B海面のミストラルは女子が2レース、男子が1レースでした。女子はドイツ、イタリア、ニュージーランドが3点の僅差ですが、4位以下は大きく離れてしまいました。残り3レースになりましたから、4位以下の選手にとってメダル狙いは苦しくなってきました。
ニュージーランドのケンドールが残り3レースをどう戦ってくるのか、ドイツがプレッシャーに負けないでトップを守れるのかが見所になってきました。今井は今日も9−11位と安定していますが、目標の8位以内まであと一息です。

男子は1レースのみでしたが、金メダル候補のオーストラリアが18位をとり、メダルはかなり難しい状況になってしまいました。オーストリア、アルゼンチン、ニュージーランドが少しづつですが逃げの体制に入っています。
また、気がつけば2連覇を狙うギリシャが4位まで上がってきています。ニコスの2連覇はなるのでしょうか。見城は善戦しています。残り4レースに集中して2カットになったときに上がれるようにするためには明日が勝負です。

24日にレースが終了するミストラル、トルネード、25日に終わる49erは後半戦になりました。ミストラルはぶっとおしでレースをやってきていますから、体力は限界に近いはずですが、これを超えた選手がメダリストになるのでしょう。オリンピックのレースは本当に厳しいものです。見城、今井ともに腕がパンパンにはっていることでしょうが、明日も頑張ってこいで、上位を走ってくれるように応援しています。

(9月21日発信)


文:斉藤愛子 写真:松本真也

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